近年、自然災害の増加とともに、火災保険の保険料率が上がってきています。
そのあたりについて、少しお話したいと思います。
年々増加する自然災害
火災保険の補償内容といえば、火災で家が燃えたときはもちろんですが、台風や洪水、積雪など自然災害のリスクに対しても補償されています。
実は知らない人も多いのですが、こういったものが補償されていることが多いと思います。
少し前までは、上記のような被害はあまりなかったので、火災保険の損害率は自動車保険と比べるとそんなに悪くなく、むしろ保険会社にとっては儲かる商品のひとつでした。
しかしながら、毎年大きな台風や急激な雨が降ったりすると、災害が増えます。
そうすると、火災保険から保険金を支払うことになるので、これまでは支払えていたものが段々支払えなくなってしまいます。
契約者が支払う保険料と、保険会社が契約者へ支払う保険金額とのバランスが崩れて、損害率が悪化してします。
これが悪化してくると、保険会社の経営が圧迫されてくるので、結果的に保険料をアップせざるをえなくなってしまうということです。
2014年の災害状況
2014年度は自然災害が特に多い年でした。
今、思いつくままに挙げてみただけなので、本当は台風のたびに何処かで冠水したり、怪我をして亡くなっている方がいらっしゃったりするので、本当に大変な状況になってしまいました。
京都の福知山市に知り合いが言っていたのですが、何十年かに一度と聞いていた洪水が毎年のように起こっているというのです。
私が小学生の頃などは、台風で電信柱や神社の大木が倒れたりしていましたが、今から思うと可愛いものだったのだと感じてしまいます。
自然災害と火災保険
こういった災害に関しても火災保険は補償されています(その補償を付けていた場合に限ります)。
洪水や土砂崩れは「水災」で補償されますよね。
ということは、こういった被害が増えていくと、保険会社が支払う保険金も増えるのです。
さらに、水害だけではなく、台風や竜巻などの「風災」、雪の被害による損害に対する「雪災」の補償などです。
このように、かつては10年や20年に一度と言われていたものが毎年のように来ると、損害保険会社はたまったものではありません。
当然、支払いが増えると保険会社の財政が悪化するので、契約者が支払う保険料も高くなってしまいます。
これは仕方がないことです。
しかも、保険は相互扶助の精神からできたものなので、何の事故もなく保険金を受け取っていない人でも一律に高くなってしまいます。
理不尽なように思いますが、いざ自分に自然災害が降りかかった際には火災保険で助けてもらうことができますので、しっかりと必要な補償に入っておきましょう。