家財保険に地震保険を付けるかどうか、迷われることも多いのではないかと思います。
家財道具一式の場合には、建物と違って
- 保険金額が少額であること
- 建物があれば雨露をしのげること
これらの理由で地震の場合の補償を付けない人が多いと思います。
しかし、ここで考えておかないといけないのは
- 地震保険は生活を復旧ではなくて、被災者救済の意味合いが強いこと
- 建物と家財では全損・半損などの損害程度が別々に判断されるということ
です。
地震保険の本来の目的は現状復帰ではない
「地震保険とは?」でもお伝えしていますが、この保険とは火災保険とは違い、そもそも生活を元通りにすることを目的としていません。
甚大な被害を受けた被災者に対して、当面の生活資金などを提供する被災者救済というのが本来の存在意義です。
例えば、家財保険で800万円掛けていたとします。
地震の補償で掛けられる金額の上限は800万円の50%、すなわち400万円になります。
地震で全損になってしまった場合でも400万円しか支払われないので、
元々あった800万円の家財を買い揃えることはできません。
ですから、現状復帰と言う概念ではありません。
しかし、今の住宅は耐震もしっかりしている家が多いので、被災した場合でも倒壊など
全損になるようなことは少ないと言われています。
となると、建物の地震補償が1000万円だった場合、建物の被害があまりなく一部損だった場合には、
建物の保険からは
1000万円 × 5% = 50万円
50万円しか支払われないことになります。
家財保険の地震付帯でカバーする
しかし、家財の地震保険の場合には、食器などは揺れで落ちたりすると簡単に割れてしまったり、
電化製品が地面に落ちてしまった場合でも全損扱いされる可能性が高くなります。
そうすると、家財が全損で400万円支払われますので
400万円 + 50万円(建物) = 450万円
となりますので、450万円支払われることになります。
50万円しか支払われないか、450万円もらえるかどうかで、
被災した後の生活が随分変わってくるはずです。
建物は全損になりにくく、家財は全損になりやすい。
こういうことを知っていると家財保険には地震保険を付けた方が良いことがわかりますよね。